TPCは、コーティング液塗布後、空気中の水分と化学反応し、常温で約18~24時間かけて、ゆるやかに硬化していきます。硬化後もゆっくりと硬度を上げ、1ヵ月後には約6H(鉛筆硬度)までに達します。また、希釈剤・添加物(不純物)を一切含まず、ほぼ100%単一成分で出来ているため、乾燥・硬化後も膜厚の減少がほとんどありません。
ガラスコーティングと呼ばれるものには、完全無機質のものと有機質成分を含んだものとがあります。業界では、無機質のものは“ガラスコーティング”、有機質のものは“ガラス系コーティング”というように区別していることもあります。
“ガラスコーティング”は無機質ゆえに、紫外線、熱、酸などによる劣化がほとんど起こらず、圧倒的な耐久性を持つとされています。また、表面が親水性になることにより、高い防汚性を発揮いたします。ボディを守るという点においては、非常に完成度の高いコーティング方法と言えますが、その皮膜は1ミクロン程度と薄く、それ自体にツヤや輝きを発する能力はありません。
一方で、コーティングにツヤのある輝きを求められるユーザーは、決して少なくありません。TPCはそのようなニーズに応えるべく、ガラスコーティングの長所は出来る限りそのままに、光輝性や耐傷性など、さらに欲張った性能を求めて開発されたコーティング剤なのです。
TPCはシロキサン樹脂ベースであるため、無機質ガラスコーティングでなく、いわゆるガラス系コーティングに分類されます。有機質である以上、他のガラス系コーティング同様、紫外線による分解は発生します。
しかし、輝きを追求したからと言って、耐久性がおろそかにされていては意味がありません。 TPCは不純物を一切含まず極めて無機質に近いため、分解速度が遅く、無機質ガラスコーティング並みの耐久性を有するように設計いたしました。
コーティング被膜の膜厚や硬度は、厚いほど良い、硬いほど良いというものではありません。TPCは、耐クラック性、塗膜との密着性、施工の難易度など、様々な問題を考慮した上で、膜圧3~4ミクロン、表面硬度6Hという最適な膜厚・硬度になるよう設計されています。